ツバメ4-4

土と泥で作られた燕の巣で、子育てに励む雀が
各地で目撃\されている。


三重県名張市の幹線道路の高架下では、雛に餌を運ぶ親鳥が
飛び交い、約40個ある巣の半分が乗っ取られた状態になっているそうだ。

瓦屋根の民家が減るなど住宅事情の変化が、雀の営巣に影響
を及ぼしているのだろう。

近鉄桔梗が丘駅(同市桔梗が丘1)の近くの道路高架下には、
イワツバメの巣が約40個あるが、燕がいるのは半分以下。

多くの巣で雀が営巣している。

市内に住む「日本野鳥の会 三重」の元理事、田中豊成さん
(66)は、「乗っ取りスズメ」と名付け、市内各地で調査して
いるが、発見したのは10年ほど前で、年々増加傾向にあるということだ。

田中さんによると、燕と雀は共に住宅地に巣作りをする鳥
だが、その方法はまったく違う。運んできた土や泥を固めて軒下などに
巣を作る燕に対して、雀はくぼみ等ににワラを集めて巣を作るため、
屋根瓦の隙間等を利用する場合が多いという。

昔ながらの民家によくあった隙間が少なくなってしまい、
格好の営巣場所が激減してしまったのだ。


建物の耐震化などによって、屋根に軽量のスレート材などを使う
住宅が増加し、隙間を探すのに困ったスズメが、近くにある燕
の巣を横取りしてしまう事態を招いている。

雀に非はなく、ましてや燕にも罪はない。


人の生活様式の変化に伴い、その生存領域を
脅かされそうとしている。
私たちとしては、見守るしかない。



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